2018年9月2日日曜日

100円のコーラを1000円で売る方法 永井孝尚


【この本を選んだ理由】

 「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」に似てるなとおもって手に取りました。特に何か思いを馳せていたわけではありません。単純にどうやって売るんだろおとおもったくらいです。

【感想】

 本書で述べていることはお客様に対して「価格」を提供するか「価値」を提供するかと言うことです。日本は戦後急成長する経済の中で、顧客中心のビジネスを続けてきました。「お客様は神様です」という冗談めいた言葉もあるくらいですから。少なくとも私の職場でも顧客中心思考のようなものは、脈々と受け継がれています。
 本書では顧客は大切だと言うことを述べるとともに、顧客へ提供するモノを適切な方法で届けることはもっと大切だと言っています。例えば、本書に登場する宮前さん(主人公)は当初、日本従来の「お客様は神様」の考えを持って実績を上げてきましたが、新事業で右往左往するなかで顧客の要件を鵜呑みにすることは自社の価値を無くすこと、強みを消すことだと気づきます。
 私の周りのビジネスは、昔の宮前さんと非常に似ていると感じました。おそらく2018年の日本のビジネスは戦後のビジネスの思想からそこまで変わっていないのではないでしょうか。自社の強みを正確に理解せず、他社に負けないなんでもできるモノを求めていないでしょうか?商品開発部への要求は、「他社がこの機能を持っているから追加してほしい、強化してほしい」と他社を追うことばかり考えていないでしょうか?これでは価格競争から脱することはできず、機能・サービスが似ているのだから低価格が強みとなってしまいます。
 本来あるべきビジネスの姿とは、強みを強調し価格競争に陥らないことだそうです。昨年は日本のスマホベンダーの最後の年といってもいいかもしれません。機能で差別化できずに海外の低価格スマホに圧倒され事業縮小、撤退が相次ぎました。もしかしたら販売戦略や顧客への導入ステップを間違えたのかもしれません。ガラパゴスと言われていたガラケーのように日本で生き残る道もあったかもしれません。
 読み終えて、実社会と照らし合わせて何かできることがあったのではないかと考えさせられる一冊でした。

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